キャリアブレイクとは?休職、退職をポジティブにとらえる

キャリアブレイク/無職

人生100年時代と言われている今、キャリアに悩む方が増えています。
そんな不安な時代の中で、今の仕事を休職したり、退職したりすることを考えている人も少なくないでしょう。

しかし、多くの人は自分のキャリアに空白期間を作ってしまうことを不安に思う方も多いと思います。

今回は、休職や退職をポジティブにとらえる「キャリアブレイク」という考え方を紹介します。20代で実際にキャリアブレイクを選択した、筆者の経験談もお届けします。

キャリアブレイクという言葉を知らない方もこの記事を読めば、キャリアブレイクとは何か?キャリアブレイクを選択するために何が必要か?がわかります。

筆者のプロフィール

0 こんな方におすすめ!

・今の仕事を続けるか迷っている
・仕事で体調を崩してしまって、仕事を休もうか迷っている
・今までのキャリアで大丈夫なのか不安

1 キャリアブレイクとは?

キャリアブレイクとは、一時的に仕事を離れて自分キャリアを改めて考えたり、リフレッシュ、スキルアップをする期間のことです。つまり、履歴書に空白の期間が生まれます。

日本では、仕事をしない空白期間に対して抵抗感を持っている人も多いですが、キャリアブレイクは仕事から離れることをポジティブにとらえているのが特徴です。

もともとはイギリスで長時間労働の改善を行うために作った長期休暇の仕組みが発端になっています。ヨーロッパの他の国でも、長期休暇制度やキャリアの中断をサポートする制度があります。

キャリアブレイクはなぜ日本で注目されているのか?

キャリアブレイクという考え方は、日本での認知度はまだ低いですが、徐々に注目され始めています。
その理由を3つにまとめてみました。

キャリアの多様化

キャリアの多様化は、キャリアブレイクが注目される大きな要因です。
今の時代はこれまでの一社に勤めあげる成長期モデルは通用せず、自身のライフプランや時代の変化に合わせてキャリアを形成していく必要があります。

そのため、ずっと働き続けるのではなく、一度キャリアを中断させて新しいキャリアプランを立てたり、スキルを磨いていくということもキャリア形成の手段として考えられるようになりました。

休職、退職後のキャリア形成の難しさ

厚生労働省の調査によると、2021年に過去1年間メンタル不調で休職・退職した人の割合は10%以上にもなります。10人に1人がメンタル不調で仕事を休む時代なのです。

ただし、メンタル不調で休んだ人が必ずスムーズに復帰できるとも限りません。そこで転職先を決めずに退職するキャリアブレイクが選択肢の1つになります。

【参考】
厚生労働省 2021年労働安全衛生調査(実態調査)」

キャリアにおける学び直しの必要性

時代の変化の速さや、人生100年時代といった要因から学び直しという考え方が一般的になってきました。経産省でもリスキリングという、今の仕事とは違うスキルを身に着ける学び直しを推奨しています。

でも、仕事をしながらスキルを学び直すのはなかなか大変ですよね。そこで一度仕事から離れて新しいスキルを学びなおす選択を取る人が増えているんです。

【参考】
リクルートワークス研究所 リスキリングとは ―DX時代の人材戦略と世界の潮流

キャリアブレイクを取るメリット

今後のキャリアや人生について、ゆっくり考える期間ができる

キャリアブレイク期間中は仕事から離れるので、じぶんのための時間をたっぷり作ることができます。今まで考える余裕のなかった今後の人生のことに向き合うことができます。

自分の好きなことに、時間を割くことができる

仕事をしている間は、自分の好きなことを犠牲にしていた方もいるでしょう。
でもキャリアブレイク中は、とにかく自分が好きなことに向き合える時間です。自分は野球の練習に打ち込んだり、読めなかった本を読んだりして時間があるからこそできることに取り組んで過ごしていました。

働き方やキャリアに対する考え方が変わる

キャリアブレイクをしていると「自分はこのままでいいんだろうか」と今後が不安

キャリアブレイクを取るデメリット

お金の心配がつきまとう

仕事をしていないので、もちろんお金の心配はつきまといます。
もちろんキャリアブレイクを選択する理由は色々あると思いますが、3~6か月は食べていけるお金があるとベストだと思います。(自分はお金が本当にギリギリでした、、)

転職しづらくなるパターンもある

これも場合によりますが、期間が空くことによって転職に不利になるケースもあります。
でも自分はそこまで気にしなくてもいいかなと思っています。キャリアブレイクの間に何を学びどんなことにチャレンジしたかを話すことができれば、企業側にとってもマイナスになることはありません。

周りからの理解が得づらい

そもそもキャリアブレイクという言葉もまだ浸透していません。そのため、仕事をしないことを「サボっている」「怠けている」と思う人はいると思います。理解を得られなくて困ってしまう場合は、理解してもらうために説明したり、一旦距離を置いて気にしないのがよいかもしれません。

キャリアブレイクを取る前にやっておきたいこと【20代 経験談】

キャリアブレイクの期間を決める

キャリアブレイクは一時的な離職のことを指すので、ずっと仕事をしないというものでもありません。期限を決めずに休み始めると、ダラダラと期間が伸びていつまでも仕事を始められないという状況になりかねません。ある程度この期間で何を学ぶということを決めておくことも大切です。

失業保険・傷病手当などの国の制度を調べる

離職すると、失業保険がもらえる可能性があります。
キャリアブレイク期間に入る前に国の制度を調べて、自分がいくらくらいもらえるのかを把握してお金の目処を立てておくことが大事です。

キャリアブレイクに関わるコミュニティに入る

会社に属していないと、関わる人がぐっと減ります。そうするとキャリアブレイクを取ってリフレッシュするどころか、むしろストレスになる人も少なくありません。

そのためキャリアブレイク中の友人に相談したり、コミュニティに入ったりすることも大切です。
仲間を作ると、自然と新しいことにチャレンジする気力も起きますし、励まし合えるのがいいですよね。

やりたいことリストをつくる

個人的にはやりたいことリストをつくることをおすすめします。
キャリアブレイクは自分時間が増える貴重な時間です。たっぷり時間がある中で自分がやりたいことを見つめなおすと、今まで気づかなかった発見があるかもしれません。

リストを書いたら、まずはお金を使わなくても実現できることにチャレンジしてみましょう!

キャリアブレイク中にやってよかったこと【20代 経験談】

日記をつける

キャリアブレイク中は時期によって色んな感情の変化があります。その変化に気づくためにも日記をつけることはとてもおすすめです。精神的に疲れている人も感情の整理につながるのでぜひやってみてください。

旅に出る

お金が出せるなら、旅に行くのはおすすめです。
特に金は使わないけど時間がかかる旅は、大学生かキャリアブレイク中の人しかできないことだと思うので、おすすめ。ヒッチハイクとか自転車旅とかいいですよね。

自分もキャリアブレイク中に一風変わったシェアサイクル旅に挑戦しました。笑

スポーツをする

スポーツもおすすめ。身体を動かすとリフレッシュにつながりますし公園を走ったりキャッチボールをするだけならお金はかかりません。

自分はキャリアブレイク中に野球の練習を公園でしていました(笑)
あとは暗闇バイクというフィットネスにも挑戦。家にいる時間が増えてストレスがたまるときには運動がおすすめです。

スポーツじゃなくても散歩もとても気持ちいいです。

キャリアブレイクにまつわる本

ここでは、キャリアブレイクに関係する本をわたしなりにセレクトしてみました!
キャリアブレイクしようか迷っている方はぜひ一度読んでみてください!

LIFE SHIFT

LIFE SHIFTはキャリアブレイクを考えている方は必読の本です。100年時代にキャリアをどう歩むか考えた時に、1社に勤めあげることは厳しい。時代の変化に合わせながら絶えず学び続けることが大事だということが書かれています。

この本では、一時的な離職についてはっきりと推奨している章もあります!

トランジション

トランジションはある段階から次の段階へと移行する時期を指します。

キャリアを見つめなおしていく上で、どんなステップを踏んでいるのかを解説しています。この移行期の流れを理解しているだけで、キャリアブレイク期間をどのように過ごすべきかが見えやすくなると思います。

働くことの人類学

この本は「働くこと」について根本から問い直した文化人類学の本です。文化人類学者がアフリカの民族などを取材して現地の人にとっての「働く」を解き明かしていく本になります。

日本でサラリーマンとして「働く」概念とは程遠いものばかりで、だからこそ考えさせられることがたくさんありました。

20代のキャリアブレイク経験談 まとめ

わたし自身、20代で半年間のキャリアブレイクを経験しました。
どちらかというと予期せずキャリアブレイクになってしまったのですが、結果としてはキャリアブレイクを経験できてよかったと思っています。

その経験談をブログにまとめていますので、よければご覧ください。
一人でも多くの方が、キャリアブレイクという選択肢を知るきっかけになると嬉しいです。

まとめ:真剣にキャリアを考え直したいなら、キャリアブレイクという選択肢もあり!

キャリアブレイクという考え方は、日本ではまだまだ一般的ではありません。なぜなら、キャリアを中断させるということに大きな不安を抱く人が多いからです。

わたし自身は、キャリアブレイクを20代で経験しましたが、結果として本当に良い経験だなと思っています。

仕事に疲れて自信を失くしていたり今の環境がしんどいと思った方は、一度キャリアブレイクという選択肢も検討してみてください。

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